2015年11月20日

「凝縮」が思いを伝える


こんにちは、高津和彦です。

これまで何度も「どうすれば伝わるか」について書いてきましたが、
先日の、―「伝わらない」出来事との遭遇―とは? なかなか教訓的なお話。


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僕の会社の近くに100円ショップがあって、事務用品の購入に重宝している。

先日もストックしていた電池がなくなったので買いに行った。
4本パックで108円。
レジでは誰も並んでいなかったので待つこともなく、すぐに精算が終わって、
即、品物を渡してくれた。

と、瞬間レジの女性、
「長らくお待たせ致しました。ありがとうございました。またのお越しをお待ちしています。」

超人的速さで言う。
そりゃそう、こんな長い文だもの!

僕は急いでいて、品物を受け取ってすぐに立ち去ろうとしたので、
彼女が「長らくお待たせ致しました。ありがとう…」と言った時には、
体はすでに出口の方へと向いていた。

「長らく待ってないって!」
「すぐやってくれたじゃない?」


店を出てから「すごいな」と思った。
こんなに記憶に残るという意味では。

きっとあれだけの文言を言うようにマナーで指導されているんだろう。


しかし、これでほんとうに感謝の気持ちが伝わるのか?

全然、「長らくお待たせ」じゃなかったし。
ウソじゃない。
目を見ることもない「ありがとうございました」だったし。
最後まで言わなきゃと、「お待ちてやーす」って語尾はしぼんでいってたし。
絶対、次回の僕を待っていないと思います!
ほんとうに。


心を込めて目を見て、

「ありがとうございました」

とだけを時間に合わせて一言だけ言ってくれた方が、絶対、伝わっていたよ。


たくさん言えばいいんじゃない。
気持を凝縮させた"その一言"が心に響くんだ。


教育マナー文言じゃない、気持から出る一言だ。
posted by パブリックスピーキング・トレーナー高津和彦 at 17:10| 印象に残る話し方

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