2015年08月07日

「伝わる」話の仕組み-2

前回「伝わる」話の仕組みを、下記の自己紹介を例にあげて説明した。

【元の文】

「私は現在38歳で、IT関係の会社でシステム設計の仕事をさせて頂いておりまして、
えー日々お客様の所に出向いてですね、システムの提案だったり企画だったりそういったものを
させて頂いておりまして、えーそれを社に持ち帰ってチームのメンバーに内容を伝える
といったような業務を行っていまして、まぁそのような仕事をもう5年ほどしていまして、
そんな中で人前で話す機会がどんどん増えて来たという状況の中で、まぁやはり一度話し方を
きちんと勉強しないといけないんじゃないのかなぁというふうに思ったりするようになって
きまして本日ベストスピーカーに参りました。」

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読んでも非常に分かりにくいでしょう?
これを以下のように単文に―簡単に言えば文を短く―すると、言いたいことが
相手にスッと伝わる。


【単文化】

「私は現在38歳です。IT関係の会社に勤務している。システム設計の仕事です。
日々お客様の所に出向く。システムの提案をします。
それを社に持ち帰る。チームのメンバーに内容を伝える。
この仕事をもう5年ほどしています。そんな中で人前で話す機会がどんどん増えてきた。
話し方を勉強しないといけない。それで本日ベストスピーカーに参りました。」

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この「単文化」の重要性を説明した。
ここまでは前回の話。


で、今回は。
このダラダラ文の他の問題点について。

それは。
まず、耳障り。
伝えたいポイントがぼやける。
そして、だんだん聞くのが嫌になってくる。


なぜか。

1-不必要な言葉が、何回も出る:
 「えー」「まぁ」

2-不必要な丁寧語が、何回も出る:
 「させて頂いて」「おりまして」「〜ていまして」「参りました」

3-内容を薄める言葉が、何回も出る:
「〜てですね」「〜だったり」「といったような」「そういったもの」
「じゃないのかなぁ」「というふうに」「思ったりするように」

4-文が終わらず次々に情報が出されるため、「そこまでは分かった」と
うなずきたくても、その「間」がない。


解決法。
「単文にする」。

上記の単文にした自己紹介を見直してみて下さい。
不要なものがすべて取れてるでしょう?
句点で文が区切られるから、文の間に時間的空間ができる。

だから、聞きやすい。
だから、伝わる。

元々、長文にしてしまう人は「間」が怖くて無理に単文を長文にしている。
そのため、その不自然さ自体が、聞いてるうちに聞き手に見破られ、
そして聞くことすら拒否されてしまうのです。

だから、「単文化」だ。
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posted by パブリックスピーキング・トレーナー高津和彦 at 22:51| 話し方

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