2014年05月30日

「伝わらない」の深いわけ‐2


こんにちは、高津和彦です。

前回に続いて「伝わらない」の話。
「伝わる」ためへの参考にしてください。

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ベストスピーカー・ベストプレゼンを受講される人は、
すでに「人前で話す」が日常的業務である場合が多い。
それでなお受講されるには自分自身で納得がいかないということなのだ。
話が滞りなく、話すことは話されるのだが、それでも。

先日の個人講座の受講者もそうだった。

「伝わらない」を「伝わる」に変えたのだ。
その人特有の問題点を分析し、適切な矯正法を用い、ほぼ改善した。
本人も「できるようになった」と実感した。
少なくともレッスン中に自分でそう言った。

ところが。

最後の集大成として、社内の報告会を想定した
準備してきたトピックについて話すと、詰まる、噛む、伝わらない。
かなり元に戻ってしまった。

なぜなんだろう?

彼女はぽつりと言った。
「会社のことになると、断定してはいけないと言われているんですよねぇ」
「〜だと思いますも言っちゃいけないと言われてるんです」

「へぇ〜!じゃあ、そう思った時はどう言うの?」

「『個人差はありますが良い結果が出ている場合もありますし』とか、
『皆さん結構使われているみたいですけど、てんてんてん(言葉まま)』と言って
文章を終わらせないんです。」

「あ、それでかっ!」

そこまで言い方の指導がなされていることは知らなかった。
「効果がある」なんて表現はもってのほからしい。

「はっきり言うと責任取らなきゃいけなくなるから絶対断定するなと言われてます」

このことが彼女の人前スピーチに影響していることは明らかだ。
もうこれは技術の問題ではないのだ。心の問題なのだ。

僕は言った。
「きっちり教えたからね」
「それであなたはできるようになったからね」
「そして断定したらダメと言う気持ちだったら
それはいくら言っても伝わらないんだからね」
「ここからは自分でよく考えてね、どうするべきか」

彼女はうなずいていた。
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posted by パブリックスピーキング・トレーナー高津和彦 at 17:10| スピーチ

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