2014年01月18日

話し上手だけでは教え上手になれない

前回、「話し方・コミュニケーションを教えます」という
企業や個人のサイトが増えている、というお話をしました。

やっと、話し方の重要性が認められてきたんだなぁーと嬉しく思う反面、
僕としては、これを危惧する気持ちも大いにあります。

ライバルが増えるから、なんて小さなことじゃないですよ?

同じようなサイト・教室・企業が、雨後の竹の子のように
ニョキニョキといきなり増えてきた理由のひとつは、この不況。

少しでも他の人と差をつけたい、自分のスキルをあげたい、と
必死の思いで話し方・コミュニケーション・プレゼンを
習おうとする人が多くなっている――つまり、市場が拡大しているんです。

もうひとつ、これが頭痛の種なんですが。
もともとの仕事が、司会・講師・経営コンサルタント・人材派遣etc、
こういった職業の企業・個人が、本職の業績悪化を補うために
「話し方教えます」の看板を掲げはじめたことです。
言い方は悪いですが、食うに困った人たちが、
あまり元手のかからない飯の種として、
「人前で話した経験は多いし、これなら教えられる」と
安易な考えに走っている傾向があるんです。

確かに、肩書きや経歴は立派です。
実際の経験も豊富。
この人に教えてもらったら、さぞかし上達するだろう、と思えます。


でも、これはちょっと違う。


例えば、経営コンサルタントや人材派遣の人。
これまで多くの、できる人材・だめな人材を間近に見てきたわけです。
素晴らしい話し方・コミュニケーション・プレゼンをする人たちが
たくさんいる場所で、多くの経験を積んできました。

しかし――

多くの役者を見てきた歌舞伎座の支配人は、確かに歌舞伎に詳しい。
でも、歌舞伎を教えることができるでしょうか?
たくさんの野球選手を間近で見てきた東京ドームの管理人が、
野球選手を育てられるでしょうか?


例えば、司会や講師の人。
実際に自分で話し方・プレゼンを日々実践しています。

でも、ボクシングのチャンピオンにボクシングを習うのと、
そのチャンピオンを育てたジムに入るのとでは、
どちらがより早く確実に上達しますか?


話し方が上手な職業の人だからと言って、
それらを教えるための理論・訓練・経験を学んできたわけではないんです。
全くの素人よりは伝えられることがあるでしょうが、
教えられる側が自分で驚くほどの上達に導くことは、ほぼ不可能。


話し方を身につけたい、と望む側が必死であればあるほど、
成果が出なかった時の失望も大きいはず。

せっかく、話し方の重要性が認知されてきているのに
「やっぱり、習いに行ってもダメだった、お金の無駄だった」
「結局、話し方なんて勉強しても何も変わらない」
そう思う人が増えるのではないかということを、僕は恐れているわけです。


前回お伝えしたように、
話し方の変化は、その人の暮らしや生き方に大きな影響をもたらします。

これからも僕は、できるだけ多くの人にこのことを知ってもらうために、
本を出したり、ブログやコラムを書いたり、セミナーで教えたり、という
地道な活動を続けていこうと思っています!

1人でも多くのベストスピーカー誕生のために!!

皆さんも、自分のベストスピーカー体験を他の人に伝えていって下さいね!
タグ:教え方
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posted by パブリックスピーキング・トレーナー高津和彦 at 00:00| 話し方

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